前橋藩主にちなんだ地元銘菓『下馬将軍』

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瓦煎餅『下馬将軍』の由来

「下馬将軍」はおよそ御菓子らしからぬ名称ですが、当店の卵せんべいの名前です。当店の三代目が地元の銘菓として作成し、昭和26年(1951年)お菓子の命名のもととなりました酒井家のお墓があります龍海院での茶会を経て、販売をさせていただいております。
名称は、江戸時代地元前橋の城主でありました酒井雅楽頭忠清の異名をとらせていただき、その形は下馬札の形となっております。
下馬札は今では下馬評くらいしか言葉として残っておらず聞くこともありません。当時は馬を下りる場所を示す立て札であったようです。現在でいう車止めのようなものでしょうか。雅楽頭は徳川幕府の大老まで勤め、本来馬を下りて歩くべき場所も馬に乗ったままであったといわれ、この異名があったようです。なおお屋敷(?)の近くにちょうど下馬札があったからという話もあります。(ということは江戸城のすぐ近くでしょうか)
本菓は、昭和に入ってからのものですが、ご縁もあり、当時の徳川様から酒井様へ送られ、酒井家とはそれ以来代を代わっても折々お付き合いをいただいております。なお徳川様より送られた際のエピソードは昭和31年「週刊朝日」1月号にも掲載されました。かいつまんでご説明すると、「将軍」と名のつく異名は、酒井様としては気になっていたものでもあり、徳川様から本菓が贈られ一種の洒落、話のネタとなったようです。

また昨年のNHK連続テレビ小説で話題となりました柳原白蓮様の元へも送られ、ご本人より丁寧なお礼状が届いております。白蓮さんは温泉好きと言われ、もしかするとどこかにご縁があったのかもしれません。このときの直筆のお礼状は現在も当店にございます。

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